【探訪】海と共に生き続ける航海術 ミクロネシア連邦・ヤップ島(産経新聞)

 見渡す限り続く澄み切った空と海。青い世界の中をカヌーがセールに風を受けてゆっくりと進む。東西1200キロの海域に点在する、約140の島々から成るミクロネシア連邦。その中でも、西に位置するヤップ島(ヤップ州)では、グアム島やパラオ諸島との交易が盛んで、独特のカヌー航海術が発達した。

 コンパス、海図などには頼らない。星や風向き、自然のすべてを手がかりにして航海する「スターナビゲーション」。一つの星を追うのではなく、カヌーの位置によって目標の星を代えながら目的地を目指す。自然を知り尽くしたミクロネシアの人たちならではの航海術だ。

 「太平洋戦争当時、カヌーでの航海は禁止された。が、伝統舞踊の振り付けにカヌーの操船動作を取り入れ、航海技術を残した」。現地のコーディネーター、パサンさん(40)が話すように、ヤップの暮らしにカヌーは欠かせない。

 脈々と受け継がれてきた伝統の航海術だが、そのほとんどは明文化されていない。ヤップでは読んで学べる資料がなくても、先人の“匠の技”を残そうと官民あげて伝統学校を設立。外国への航海も行うなど、次の世代に伝える努力を続けている。

 「ヤップのカヌー文化を誇りに思います。絶対に残さなければいけません」。建設会社に勤めるフェリックスさん(22)は力説する。今月末、グアム島往復の航海に参加するのが今の目標だ。

 往復10日。初めての経験だが、テストに合格しないとクルーにはなれず、勉強に明け暮れる日々。明るく笑いながら、セールワークに励む腕に一段と力を込めた。(写真報道局 大西正純)

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 「探訪」の動画は「YouTube」http://www.youtube.com/sankeinews/でご覧になれます。

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